映画：『ダーウィンの悪夢』 - 草食系大学院生の読書日記

「一匹の魚から始まる悪夢のグローバリゼーション」

アフリカ中部に位置するタンザニアの田舎町ムワンザを舞台としたドキュメンタリー映画。

ヴィクトリア湖に住むナイルバーチという巨大魚をきっかけにして、町に広がる貧困・売春・エイズ・武器輸出・ストリートチルドレン・生態系の破壊などの問題群が淡々と記録されています。

アフリカの貧困のひとつの現状が刻銘に映し出されていました。

映画の最後のほうで、１晩１ドルで働く門衛の男が言っていたセリフ、「みんな戦争を望んでるよ。戦争になれば軍隊に雇ってもらっていい給料が貰えるからな」が忘れられません。

戦争に「希望」を見出すしかない人々の「絶望」が印象的でした。

「ダーウィンの悪夢」というタイトルも秀逸。