書評:『非営利組織の経営』
- 作者: P.F.ドラッカー
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2007/01/27
- メディア: 単行本
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<本書のメッセージ>
・非営利組織の経営で最も重要なのは「ミッション」である。
・「ミッション」を実現するためには「戦略」が必要である。
・「戦略」を実践するためにはそれを体現できる「リーダー」が必要である。
・「リーダー」にとって重要なのは「コミュニケーション」「強いコミットメント」「行動」である。
・「リーダー」は「変革」を恐れてはならない。
・「イノベーション」は「変革」を避けては実現することができない。
・「ミッション」はシンプルかつ長期的なものでなければならない。
・「ミッション」に伴う「目標」は短期的かつ変化のあるものであって構わない。
などなど。
さすがドラッカー。メッセージが端的で分かりやすいです。
面白いなと思ったのは、「日本版へのまえがき」のなかでドラッカーが
「最古の非営利組織(NPO)は日本にある」と書いていること。
それは何かといえば日本のお寺だそうです。
「その他にも日本には無数の非営利組織があった。ある分野では日本がいちばん多い。
それは産業団体であって、企業間、産業間、対政府の橋渡し役となってきた」
とも書いてあります。
こういった産業団体は「非効率的」で「封建的」だという批判も多いのですが、
アメリカ中心の金融バブルがはじけた今こそ、こういった非営利的な産業団体を見直すべき
なのかもしれません。